ちょっと納得がいかないけど、カフェオレを口にする。
「……おいしい」
ほっとする味。
先輩はそんな私を見て微笑んでいた。
「何考えてんだか知らないけど、背伸びする必要ないんじゃねぇの?お前はお前だろ?」
先輩……
そんな先輩にドキッと胸が音を立てた。
伝えられないこの思いがもどかしい。
それからまたドイツ語を教えてもらって家に帰る。
……はずだったんだけど
「よし!じゃあ飯食いに行くか!」
そう言ってから
「あ、何か予定あった?」
「ないです!!」
頭で理解しきれてないのに、即答したのは、それだけ嬉しかったから。