「・・・もうだめだぁ」 黙々とシャーペンを走らせていた手を止め、顔を上げて机に屈伏している花絵に視線を向ける。 「・・・まだ30分しか経ってないでしょ?」 テスト勉強を始めて間もなく花絵の集中力は使い果たされてしまった。 「だって、数学ちんぷんかんぷんで・・・」 若干涙目で見せる数学のプリントはまったくと言っていいほどの白紙・・・