ナスティ中尉は他の朱雀との戦闘で、超音波メスを射出された事に気づいていない。

「後ろだ中尉!」

通信で俺は呼びかける。

「む!」

その声に気づき、抜群の反射神経でそれを対獣刀の横薙ぎで受け止める中尉。

しかし超音波メスは、受け太刀した対獣刀をも見事に切断してしまう!

「くそっ!」

後退するナスティ中尉。

近接兵装を失ってしまった。

そこへ群がってくる5匹の朱雀の群れ。

接近戦が不可能となったナスティ中尉に、これは防ぎきれない!

と。

「援護射撃ですぅっ!」

俺と共に中尉を追ってきていた九条が、手にした12ミリアサルトライフルを乱射した!

人間ならば一発受けただけで絶命するほどの威力を誇る、12ミリ対獣徹甲弾。

その鉛の弾が、次々と朱雀に襲い掛かる!