獅子奮迅の活躍をする御手洗班と早乙女班。

後方支援の俺達ナスティ班は、出番もないくらいの圧勝ぶりだ。

何事もなく終わりそうか。

密かに安堵の溜息をつく俺。

しかし。

「!?」

そんな俺の横を掠めるように、残った5匹の朱雀の群れに突撃する影。

ナスティ中尉の『疾風』だ。

「おい、ナスティ中尉!俺達は後方支援だぞ!」

思わず叫ぶ俺に。

「口を慎め、刹那三等兵!」

強い語気のナスティ中尉の通信が返ってきた。

「何故この私が新兵二人と、後方支援などせねばならん!私だって前衛で十二分に活躍できる!その事を証明してやる!」

功に駆られたのか。

ナスティ中尉はスラスターを噴射させて、地上へと逃げる朱雀の群れを追った。