だがこの金髪さんそんな事気にも留めないで勝手に話を進める。

「…よし、嫌な思いしたな、もう大丈夫だ俺がなんとかしてやるからな。心配するな」

彼はその大きな手で俺を猫耳のフードの上から撫でた。

(あ、なんか…似てる…)

俺はその暖かさと金髪さんの手の平を見た。そして思わず、その手をガシッと両手で掴んでしまった。

「おわっ?!」

金髪さんがそれに驚いていても構わず俺はその手を見つめて頬ずりした。

(ああ、やっぱり…)

金髪さんの手は前のパパンと同じ手だった。懐かしい。大好きだった手。