野郎どもを送って居間に戻ると、渚が部屋中に散らばった皿やカップを盆に載せて片付けていた。

「おばさん疲れて帰って、これ見たら倒れるよ」

俺の両親は共働き。だから、母親の帰りはいつも九時過ぎだ。

「ほら、シノブもゴミ拾って」

俺は渚に尻を叩かれ、渋々ゴミを片手に持ったレジ袋へと投げ入れていく。

窓を開け、こもった空気を入れ替えた。

ふと、渚が皿を洗う後姿に目が引き寄せられる。