「ナギサちゃんは、シノブの彼女でしょ? いつも二人で何やってんの?」

敦がこれまた唐突に突っ込みを入れた。

「あ、あたし、
別に彼女とかそういうんじゃないし。
だたの幼なじみ。
いつも、一緒にテレビでサッカー観戦したり、ゲームしたり、ホラー映画も観るかな、趣味が同じなんで」

渚はニコリともせずに、そんな聞き捨てならない言葉を吐き出した。

「彼女じゃないんだぁ~じゃ、俺と付き合わない?」

ニタニタと薄笑いを浮かべながら、敦が渚に一歩、二歩と詰め寄った。

「あっ、それなら、俺も! 俺もナギサちゃんとホラー映画観たいなぁ~」

突然騒ぎ出す野郎ども。

な、なんだ、こいつら……

俺の渚に、何言ってんだ……

と、俺は握り拳に力を込める。