「ナギサちゃんの性格からして、自分から指輪が欲しいとはいわんだろうな」

何で、お前は渚のことを俺よりよくわかってるんだ、
と突っ込みを入れたくなるがぐっと堪える。

「で、どうすんだよ」

「指のサイズを聞けよ。そうすりゃ、薄々感づくだろ」

「指にサイズがあんのかよ」

「馬鹿、指輪のサイズだよ」

「あぁ…で、どの指の?」

「うぅ~ん、悩ましいな。右手の薬指か、左手の薬指?」

「は、どう違うんだ」

「左手の薬指は愛を示す。
結婚指輪や婚約指輪は左手の薬指にするだろ。
まぁ、そういう意味からだ。
で、彼女とするペアリングあたりでは、それじゃ重いってんで、右手の薬指にしたりもする」