彼女は小首を傾げて屈託の無い笑顔で俺を見上げた。

活発な小動物を思わせる少女だ。

「えっと・・・今日面接の予約をさせていただきました有馬と申します」

「ああー。じゃあ中に入って。・・・ケンちゃーん、面接の人が来てるよー」

女の子は俺をオフィスの中に招き入れると、奥に向かって「ケンちゃん」なる人物を呼んだ。

「おう、待合室に案内しておいてくれ。それとケンちゃんって呼ぶな。ボスって言え」

「はーい、ケンちゃん」