途端に黄色い鳥はその姿を隠し、風はまるで凪いだように止んだ。


「お前、大丈夫か?」

ユウリはリディアの震える肩にそっと触れる。

リディアはピクっと体を硬くすると、そろそろとユウリの方を振り返る。

頬も唇も血の気を失い、その瞳は青白い光りを放ちながら宙を泳ぐ。


「おい!!リディア、しっかりしろ!!」

リディアはその声に反応したように、徐々にその瞳の光りを弱めていく。

そして突然、ハッと目を見開くと、みるみるその顔の色を取り戻し、わぁーっと声を上げながらユウリの胸にしがみ付いた。


「ユウリ、ユウリ、私・・・私・・・」


「分かった・・・。大丈夫だ。 何も言わなくていい。」

ユウリはリディアを抱き締める。

リディアはユウリの腕の中で肩を震わせて泣き崩れた。