何でだろう?

不思議に思いながら首を傾げると、後で分かるから、と言われて、


「………」

「何?」


そのままジーッと一臣君を見つめると、どうしたのかと聞かれた。


「え?あ、うん。何か…」

「何か?」


さっきの言葉が何だか『何々しちゃダメ』って言うお母さんみたいな感じに聞こえて


「一臣君ってお母さんみたいだな、って」


ほんのちょっぴり思ってしまった。

あ、これもしかして、失礼…?


「ご、ごめっ」


一臣君が複雑そうな表情を浮かべたから慌てて謝ると、


「………うん」


一臣君が少し引き攣った笑いを浮かべた。