さすがに目が覚めて、うるんだ瞳をこちらへ向けてくる唯。


「壱ぃ~……尻尾ぉ~」


寝ぼけているか、敏感すぎる尻尾のせいなのかはわからないけれど、上半身を起こして俺の体に腕を回してくる唯。


赤く染まった頬と、トロンとした目が誘っているようにしか見えない。


「ゆ、唯……」