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「あら、唯ちゃんは?」


そのままダイニングへ向かうと、『おはよう』の前にそう聞かれた。


さすがに、少しは唯の存在を気にしていたようだ。


なにせ若い男女が1つ屋根の下にいるのだから、親としては色々と心配するところもあるだろう。


「まだ寝てる」


そう答えながら、父親の座っているまん前に腰を下ろす。


「あら、昨日寝るのが遅かったの?」