もしかして・・・紗絵はずっと俺が浮気してる思ってた?
それでも、俺に何も言うことはなかった。
最近、紗絵が俺と一緒のベッドで寝ないことにも気がついてた。
まさか・・・そのせいだったのか?
紗絵・・・。
紗絵!!
「わりぃ、竹下!俺・・紗絵のとこいくから!!!これで傘買ってくれ!」
俺は胸ポケットから千円取り出すと竹下に押しつけて走り出した。
紗絵の持ってきてくれた傘をたたんで。
まだ追いつけるか?!
でも、会社から家は案外近い。
もしかしたもう家についてるかもしれない・・・。
俺は家へと全速力で走る。
すれ違う人には何事か!というような視線を向けられたがそれどころではない。