息の仕方がわからなくて、さっきより強く先生の背中をたたくと、
ようやくあたしの中に空気が流れ込んできた。
「そうやって男が勘違いするような態度をとったり、隙を見せたりするから痴漢にあうんだよ」
「なっ…!」
先生の言いように言葉を失うけど、すぐに気を通りなおして言い返した。
「隙なんて見せてませんってば!」
目に涙をにじませながら、先生と距離をとる。
別に悲しいわけじゃない。
息が苦しかったせいでの涙目だ。
「だから、そういうのがだめなんだって」
大きな一歩で先生との距離はあっけなくゼロにされて、あたしは再び口をふさがれた。
「…んッ…!?」
あたし、なんで先生にキスされてるの!?
「ちょっ…やめっ、センセっ! …んん…」
何度も先生の背中をたたいて、ようやく唇が離れた。