「3・2・1…」
「Happy New Year!!」
あたしたちは学校の校門の前で新年を迎えた。
あたしの右隣にれみちゃん、左隣にあゆみちゃんが座り込んで、
向かいには左から慶太くん、鷹井くん、仲間くんが立っていた。
真っ暗闇の中、あたし達を照らすのは携帯の明かりだけ。
皆、携帯をのぞき込み、慶太くんがカウントするんだって言って時報を聞いていた。
「え~あたしの携帯まだ31日だよ~」
「あっ、あたしも!」
「俺は慶太がカウントしてる途中で元旦迎えてしまったよ」
あゆみちゃん、あたし、仲間くんの順で次々言った。
「おまえらバカだな~! オレみたいに時報で携帯の時間を合わせておかないからだろ~」
「わざわざ時報で合わせたの~!? 慶太バカじゃん」
「バカはおまえだろ~」
慶太くんとあゆみちゃんが言い合いを始め、それを皆で呆れて見ていた。