…何?
その反応は。
変に思ってにらむのをやめ、首をかしげると、ぼそっとつぶやく声が聞こえた。
「おまえ、可愛いすぎ」
その言葉に、ポカンとなる。
可愛い?
誰が?
あたしが?
さっきまでにらんでたのに可愛いって言われて、怒りが再びふつふつとわいてきた。
「先生! あたしにケンカ売ってるんですか!?」
言葉と共にホッチキスを留める音も大きくなる。
もちろん瞳は先生をにらんで。
怒った顔が可愛いわけないじゃない!
「…だから、それが可愛いんだって。顔赤くして上目づかいされても誘ってるようにしか見えないって」
「はっ!?」
思わず、すっとんきょうな声ってやつが出てしまう。