それを見て、嫌な予感を覚えた。
「プリント5種類あるから、全部ホッチキスで止めてくれ」
「せ…先生? これは何クラス分ですか?」
あたしは恐る恐るプリントを指差しながらたずねた。
「ん? 5クラス分かな」
それを聞いて、クラッとした。
5クラスって簡単に言ってくれるけど、うちは1クラス35人だから、175部!?
体育は男女別だから、もしかしたらその半分かもしれないけど、それでもありえない。
一体何時に終わるんだろ…。
その気持ちが顔に出ちゃったのかもしれない。
「そんな顔しなくても」
先生はタバコを灰皿に押しつけ、
「俺も一緒にやるから、そこに座れ」
自分の左となりの席のイスを片手で後ろに引いた。
「はぁーい…」