「高…」
「い、委員長! 相手決まってないなら、ペア組まない?」
あたしは鷹井くんを無視して、男子と楽しそうに話している委員長に話しかけた。
男子と話してるってことは、まだペアは決まっていないはず。
ノーなんて言わせないわよ!
そんなあたしの意気込みが伝わったのか、
委員長は「お……おう」と少し引き気味に返事をした。
皆もペアが決まり、さぁ始めようかという頃、樋渡さんが声を上げた。
「佐野先生、女子がひとりあまるみたい何です。
先生があたしのペアになってくれませんか?」
それを聞いて、あたしも皆も樋渡さんをマジマジと見た。
自分だけあまってどうしようって困るのはわかるけど、自分から先生をペアに誘うなんて。
あたしならできないよ。
ひとつ年上というだけで、こんなにも強気になれるものなの?