「委員長!? 何でシンデレラにキスシーンなんてあるの!?」
白雪姫や眠り姫なら仕方ないよ。
キスなしでは語れない話だもの。
でも、普通シンデレラってキスシーンなんてないよね?
いらないよね?
意味わかんないよ…!!
「あ~それ? そういうシーンあった方が面白いでしょ?キスなしでとかは許さないからね」
再び出ました、零下百度の微笑み。
「…はぁい」
あたしはただうなずくしかできなかった。
「ハァ…」
放課後、あたしはため息をつきながら教官室に向かっていた。
「どうしたんだ? ため息なんかついて」
いきなり真後ろから声がして、驚いて振り返ると、そこには佐野先生が立っていた。