「それは違うよ。私がお勧めなのは、ブラックチョコ。それに、カカオの粉末をプラスするの。後は好みで洋酒を少し入れると大人の味よ」
「って、高校生がお酒はダメでしょ」
「大丈夫よ。リキュールといってね濃度も薄いしお菓子用だからね」
なるほど。さすが、バレンタインに命懸ける祥子。
こうして、売り場を見渡すと、チョコのほかにレーズンやクッキー、お菓子を作る材料から道具、それにラッピングに使われるリボンや袋に箱とバラエティに飾られている。
自分には関係のないイベントだったからチョコレート一つでこんなにも奥深いものだとは正直想わなかった。
籠の中には何を作るのかさっぱり予想も付かない。だけど、板チョコレート4枚、ホワイトチョコレート2枚、卵が1パック、アーモンドパウダーと粉糖、リキュールにブランデーが入っていた。
なんか、さっき言っていた材料と少し違うみたい。