「寒いな〜」


「はい」


冷たい風が私の顔を通り過ぎる


先生はフェンスの方へ向かって歩いていた


私もその後をついて行く


ガシッ


先生がフェンスを掴んだ


「ごめんな〜俺…力不足で」


「い、いえ…」


見るとフェンスを掴んだ先生の手が震えていた


「生徒1人守れねぇで、先生なんか…情けねぇ…」


「先生!私なら大丈夫です!」


ムリして元気いっぱいのフリをした


先生はクルリと振り向き一言


「タバコ…いいか?」