「どうして、私の名前を――」



「同じ学校なんだよ、俺たち。ずっと前からいいなって思ってた」



真っ直ぐに私の目を見て言う彼。



 彼――胸の名札には“久野”と書かれてあった。



「ごめんなさい。私、あなたのこと全然知らなかった」



「うん。……これから、仲良くしてほしい」



さっきから私の胸は高鳴っていた。