「あぁ、そう。言い忘れてたけど聖海学園は全寮制だから。」
「ぜ、全寮制!?」
「えぇ。明日までに荷物をまとめておきなさい。」
「あ、明日までですか!?でも…っ」
「まだなにか?」
お母様がニコリと笑った。
ただ、目は笑っていないけど…。
「い、いえ…。なにも…」
その笑顔に圧倒され、あたしは何も言うことができなかった。
「で、でも…なぜ聖海学園へ?」
「なぜ?わたくしが決めたからよ」
もともとお母様は自分が決めた意見は決して曲げなかったが、何もあたしの高校まで勝手に決めるなんて…
「もう手続きも済ませてあるから」
もうあたしに拒否権は残っていなかった。
こうしてあたしは聖海学園へ入学することとなった。