久々の木登りだから…

ちょっと、足がぐらぐら。

やっぱ、スリッパで登るのは無理あるよね。

途中でポイポイと、履いてるスリッパを脱ぎ捨てる。

うん、この辺かなぁ。

ベスポジを見つけ、大きな幹にまたがった、その時だった。



「お~っ。丸見えた」

…へっ?

丸見え?


声がした方を見ると、木の真下に人がいる。

うっそぉ…。

しかも…

あいつ。




「きっ…絹川くん!?何でここにいるのぉ?授業中でしょ?」

「ははっ。すげーな。木登りするオンナ…初めて見た」




私の真下で天を仰いでいたのは、

昨日、鶴くんと一緒に空き教室にいた…絹川くんだった。