「突然来てごめんね。何時に戻るかわかんないし、さやに連絡したらお見舞い早く切り上げそーだったから。

でも思ったより早かったね。もう、病院から戻ったの?」

「…うん」




さっきの話、月ちゃんに話したら泣きそうだよ。



『忘れたくない』

…当麻くんがそんな事

言うなんて。








「さや、どしたの?鶴から、私の友達介して連絡あったんだ。

さやが心配だから、私についてて欲しいって。…病院で何かあった?」

鶴くん、気にかけてくれてたんだ。

もしかして天ちゃん先輩たちがロビーに下りた時、まだ他にも何か喋ってたのかな。





「当麻くんの元カノって…、月ちゃんがこないだ見せてくれた写メの人?」

思い切って聞いてみると、月ちゃんの表情が一瞬曇る。

「…違うよ。二人は付き合ってないと思う」

「そうなんだ…」

そこまで聞いたものの、胸がつかえて言葉が出てこなくなる。

「さや、何でそんな事聞くの?」

「う…ん」




どうしよう、プリクラの事

言おうか。





話したら、楽になるのかな。

それとも全部話して、思い出して…余計苦しくなるのかな。