「工藤さん、メール来ましたよー
 確かに美人ですねー」
「矢田亜希子は言いすぎでした?」
「そうですね、矢田亜希子はちょっと言いすぎでしたね
 でも一人で駐車場で写メ撮ったんですか?
 恥ずかしいですねー」
「ホント、恥ずかしいですよねー」
と二人で笑った。
それから、もっと写りのいい主人との2ショット写真も後で送った。

 初めて野崎さんと話してから会員になるまで何かと連絡し合うことが多かったので、野崎さんとはすっかり仲良しになっていた。
以前も、
「野崎さん、独身なんですか?」
「ハッハッハ(バカ笑)そうなんですよ
 工藤さん誰かいい人紹介してくださいよ」
「男の人って彼女がいても必ずそう言いますよね
 うちの実家温泉が近いんで、彼女と旅行がてら泊まりに来てくださいよ」
「いや、ホントに僕今彼女いないんで
 じゃあ、僕泊まりに行きますから工藤さん一緒に寝てくれますか?」
「ハァ?何言ってるんですか?」
「工藤さん何テレてるんですか?
 冗談ですよー」
「私、主人と仲いいんで
 野崎さん、早く彼女つくってください」
「うるせー(笑)」
 そんなやり取りを繰り返すことで、私は野崎さんと話すことが楽しみになっていた。