心へ。


これをお前が読んでいるということは、


もう父さんはこの世にいないと言うことなんだね。


ごめんな。


お前が成長していく姿をもう見れないのが本当に残念だ。


お前はもう子供じゃないから、


正直に話そうと思う。


父さんの友人、月島のおじさん解るよな。


父さんは月島の借金の保証人になったんだ。


父さんは月島を信じてた。


だから快く引き受けた。


けど、月島は借金した金を持って逃げちまったんだ。


父さんは本当に馬鹿だな。


三億円も担がされてしまったよ。


でも父さんが死ねば借金はなくなるんだ。


本当ごめんな。


こんな形でしかお前達を守ってやれなかった。


これしか方法が無かったんだ。


いっただろ?


父さんはお前のためだったら死んだっていいんだよ。


でもこれから苦しい思いさせちまうな。


ごめんな。


父さん嫌われてもしょうがないな。


憎んで父さんのことなんか忘れろ。


そして母さんと、もし新しい父さんができたら


その人と三人で幸せに暮らして下さい。


とにかく幸せになって下さい。


そうじゃなきゃ父さんがいなくなったいみがない。









もし泣きそうになったときは、空を見上げて。


そして無理矢理でもいいから、笑え。


父さん、空から見ててやるから。


心。言っとくけど、これは永遠の別れじゃない。


ただ違う世界へ父さんは行っただけだ。


いつかどこかできっと会えるよ。







では、いつか会えるその日まで。



















じゃあな……。






心を世界で一番大事な父さんより。