家に着き


私はすぐに部屋に行こうと階段に足をかけた時、




「ちょっと来なさい。」




母さんが私を呼び止めた。



リビングに向かった。





食卓に腰掛け



向かい合う。





母さんが例の遺書を



テーブルの上に置いた。




死んだ人の手紙なんて読んだって気休めにもならない。



そう思った。




「心。これはあんた宛の遺書だよ。



読んであげなさい。」





「母さんのは?」




「母さんのはまた別の封筒があるの。」





……。




私はその手紙を手にとり




封を開けて





読み始めた。