車に乗っても母も私も冷静だった。






冷静だったと言うより






父が死んだということが





信じられなかった。











だってそうじゃないか。











父は誰よりも家族を大事にしてて




そんな私たちを置いてくわけ





…ないでしょ?




あんなに楽しそうに







毎日笑っていたでしょ?





急いで私達は



父が見つかった樹海のある




私達のM県から遠く離れたY県の





警察に向かった。