「父さん。なんで母さんと結婚しようと思ったの?」




以前私は父に聞いたことがある。




「んー。きっかけはお前かな。」



「え、私?」




「まあ、きっかけわな!!


お前はお父さん達が中学三年の時に


出来た子供ってのはわかるよな?」




「まあ、そうだよね。」



「始めは愛しあってはいたけど、


正直結婚までは考えていていなかったんだ。


ほら。まだ中学生だろ?



とうぜん結婚なんて遠い未来の話かと思ってたんだ。」



そうだよな。
だって私だって想像できないもん。



「けど、俺と母さんが中学二年の時かな。



母さんに子供が出来たんだ。


そう、それがお前、俺達の宝物!!渡辺心だよ。」





父さんは嬉しそうに目を細め



思い出すように話していた。