がベロンベロンなだけだ。」
「でも仲良しじゃん。一人っ子には羨ましい。」

弓削は言う。…。麻友美と悠太は黙る。

「兄弟っていいなぁ…。」


あつきが戻ってきた。

「ごめんなさい。兄に説明受けてまして。」
「普通にしていていいですよ。」

麻友美は言う。

「…仕事ですから。」
「絢ちゃんのお兄さん。」

あつきは麻友美に、

「あなたはあ〜やの相方さんですか?巷で噂の真相。あなたと声が似ている。」

麻友美は、

「そうです。絢ちゃんとユニット組んでます。公にしていないだけです。」

あつきはにっこり。

「やはり。あ〜やは素直だから。あ〜やには内緒な話。あ〜やに会いたかった。妹なのにだんだん遠くなる気がして。離れて初めて妹への愛情に気付く。兄さんがいても、いつもちょっかい出していても妹は妹。兄さんが虜になるのもわかる。家で唯一の姫。姫は優しい王子についていく。いじわるでも姫はみんなを癒す力を持っている。形は違えど虜になる。地元に彼女を置いてきています。彼女を愛してます。いつかは呼び寄せる。彼女は兄さんの亡くなった彼女の隣の家のコ。姉妹のように仲良しだったらしい。彼女も万里さんの意思を継いで、寛容で、いくらでも待つタイプ。わかっていますよ。10年近く付き合ってるとけじめつけないといけない。彼女も、兄さんが隣人と付き合ったこと知っている。知らなかった時は殴られるわ説得するのに一苦労しましたよ。」


「何でお姉ちゃんと抱き合ってるのよ!だったら私なんて口説かないで!」


「泣いて殴られた。誤解だ、と言っても、信じられない!と逃げる。証拠見せるから。あれは兄さんだって。次の日、中学校の隣の高校の近くでこっそり見ていたら二人は手を繋いで出て来た。彼女は思わず同じ顔!?と言いそうだったから口封じしました。何とか気付かれずにすんだ。兄さんにはきっと不埒な中学生とでも思われただろうななんて。彼女は気付いていたみたい。それは、私が裏向きで彼女が表だったから。後で追求されたらしい。」


「史奈、この前、高校前でキスしてたでしよ。」
「う…。」
「だあれ?わかっているのよ。白状しなさい。」
「…。」
「私の目の前で見せ付けるなんてやるわねぇ。彼氏堂々としてたわ。」
「…私、あっき〜を疑っ