新月の夜

そうなカオ。

「知ってたのならなぜ彼女が亡くなった日に私なんかお兄ちゃんに会わせたの？」
「…その韓国ドラマみたいな結末言うなよ、で、いつ知ったんだ？知らないはず。」
「ごく最近。あの時あのきれいな人が私を抱きしめて言っていたこと。やっとつじつまが合った。私への遺言。」
「…会ってたんだ。僕は、兄さんを優しく包み込んで、癒やせるのは絢美しかいない…と。」

亜希は、

「…二人とも、ここで人の暴露大会やめて欲しいですね。はぁ…ここまで言われて。過去を聞かれて…人のキモチくらい察知してください。」

６人はぽか〜ん。

「お兄さん一途なんだね〜。」

ってカオ。

「私事の話ですいませんでした。弟がいること、妹にはサプライズでしたから。」
「瓜二つですね。」

沙織が言うと、

「弟ですいません。きちんと指導しますから。まぁ、弟には後でお説教を。」
「う…。」
「それにいいこと聞いたなぁ。一途って何でしょう。知りたいですね。あつき君。」
「…。」
「紹介遅れてすいません。わかっているように。新人マネージャーの牧野あつき。私の弟であり、ayaの兄。後は自分で紹介しなさい。」
「牧野あつき、24さい、独身、12月13日生まれの兄弟唯一のO型です。兄二人、妹一人います。」

絢美は、

「私と亜希お兄ちゃんはA型よ。」

6人は挨拶。

「お兄ちゃん、どこに今いるの？」
「まだ実家にいて、ウイークリーマンション借りて仮住まいしてるだけ。」
「じゃあ、家に来ればいいじゃん。ね。」
「…悪いよ。二人仲良しなのに。」
「…決まるまででいいじゃん。」
「優しいなぁ。あ〜やは。」
「だってお兄ちゃんだもん。」

あつきは、

「よろしくお願いします。妹も兄もいつもお世話になってます。」
「こちらこそ。」

麻友美らは言う。

「…まさかお兄さんなんて。」

みんな口々に言う。

「同じ服着たらどっちがどっちかわからないくらい。仲良し兄弟だよね。」

麻友美が言うと。誠治は、

「麻友美ちゃんも悠太も兄弟仲良しだよね。真似出来ないくらいの。」

麻友美は、

「祐貴は最高の弟よ。お兄ちゃんも余計な事さえしなければいい人なのに。」

悠太は、

「あっち