『中森!授業は!?』

「自習になったからさ、屋上行こうと思って。そしたらなんか話し声聞こえるからさ。」


そう言って中森は微笑む。

カッコイイぜ、おい。


「で?なんでこんなに遅いわけ?」

『いや、今どっちがプリントを刷るかでもめてて…。』

「クスッ…二人共頑固だからなー…。」


そう言って中森は、上田を見る。

上田はビクッとなって中森から視線を外す。


「上田、プリントもってるか?」


中森が聞く。

だが上田は動こうとしない。


『………上田?』

「………石倉!やっておいて!!」


俺にプリントを押し付けて、上田は出て行ってしまった。


『あ……おい!』


上田のやつ、どうしたんだ?

中森が来るなり大人しくなって、急に出て行くなんて。


「……石倉、プリント貸してもらえるか?」

『え、あ、悪い。』



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