‐再会‐
あれから一週間
「あっ!」
それは、学校帰りに寄った本屋でのことだった。
「あの子ってこないだのカワイイ子じゃん」
オレの後ろから顔をひょこっと出して晃が言った。
「運命の赤い糸で結ばれちゃってんじゃないの〜?」      ニタッと笑いながら隆二が顔をじっと見ていた。
「お〜い」
隆二がいきなり言うからオレはかなり焦った。
「お、おい何やってんだよ!」
「チャンスじゃん」
「チャンスとかじゃなくて迷惑だろ!!」
そう言いながら彼女の方をチラッと見ると、彼女はこっちを見ていた。
晃に手を引っ張られ彼女の元へ行った。
「こいつのこと覚えてる〜?」
オレは心臓が爆発しそうだった。
“知りません”
とか言われたらショックだし、
“覚えてますよ”
って言われてもどう話せばいいか…
「覚えてますよ!定期拾ってくれた人ですよね。」
彼女は笑顔でそう答えてくれた。
「お、あ、え!?え〜とども…」
心臓がバクバクして顔がニヤけていくのが分かった。隆二がオレの後ろから
「こんな所で会うなんて何かの縁だしメアド交換しようよ!!」
「隆二お前何言ってんだよ!迷惑だろ」
「えっ!全然いいですよ!」
オレはその言葉を聞いた瞬間幸せすぎて死にそうだった。