それから何となくあずみと居る時は 好きな人の話をするのが嫌になった。 だけどあずみはあれから毎日私に 岳くんの話をする。 「ねー、絵梨ーっ! 岳くんのアド聞いちゃったのー!」 あずみは嬉しそうに私に言う。 その笑顔が私には苦痛で……… だけど今更あずみに本当のことは 言えない、と思った。 私は笑顔を作るのに必死だった。