聞けばいいんだ。私には、やましい事ないんだし。
聞いてしまおう

こないだの彼女のこと

聞いてしまおう。


「ねぇ!」

少し張り切って呼び掛けてしまった・・・
この勢いで
聞くのは、恥ずかしい

「なんだよ?」

えぇーと

ぇーと

・・・・


「呼び掛けておいて、なに?」


「・・・・」


どうしよう、思い浮かばない・・・

もう、いい聞いてしまえ!!


「あ、のね・・・・」

「彼女だよ」

カノジョ・・・?

「聞きたいんでしょ?こないだ歩いていたから」

「あぁ、うん。カノジョなんだ・・・」


「時間かかって落としたの。かなり手強かった」


へー

「なかなか、なびかなくてね」


へー


「俺から言ったんだ。


好きって・・・」



ふぅーん、あらそう。
実に、めでたい話ね。

・・・

なんか、最悪。

都合のいい私の解釈では


カノジョと陵は
友達だった・・・


思い通りには、やっぱり行かないなー


「なんで、黙ったまんま?」




「興味ないから」


「じゃぁ、俺に呼び掛たのは何だったわけ?」



「・・・」


「俺、話かけてるんだけど!!」


「あぁごめん。さっきの忘れた。帰るわ」



鞄を持って、座っていた椅子から離ようとした



ッ!!


陵に腕を捕まれ
陵の方へ向かされた


「頭にくる 」


そう陵は言い放ち

私の顔に近き、唇をつける距離まで迫った