「帰ろうか」



向かいにいた陵が

私の手をひいた。


そんな二人に気付かない程、皆できあがっていた。


私は先に、
入り口の椅子に座らされた。


陵が離れた後も

ずっと、顔をあげられなかった。




しばらくして、陵が戻ってきて



また、

「帰るよ!」

って


今度はさっきより
強めに言った。