「…なんだよ?」

「たもつは、辛い時側にいてくれた。
あたしなんかよりもずっと辛い時もね。」

俺の両親は最近喧嘩ばかりだった。

暴力だって振るわれたことが幾度かあった。

「それに、まわりの男の子みたいにいじめなんて絶対にしないし。

すぐ泣くけど、本当はずっと強い男の子なんだもん。」

今でもその言葉ははっきりと覚えている。

「だから、本当に大好きだよ、たもつ。」