「…あゆむちゃんって…あの裕福そうな子よね…」



俺は心臓がドクンとなった。


「…もしかして付き合ってるの?」


「…そうだよ。」


俺は言うのに躊躇わなかった。

だって、自慢の彼女だから。



「さっさと別れなさい。」

母ちゃんの声は俺の声を一瞬にして揉み消した。


「…いや………だよ。」

「別れなさいって言ってんでしょ!!!!!!」

母ちゃんは、叫び声をあげた。