「いらっしゃいませ」

女将さんが出てきてくれて挨拶をしてくれた。

「いらっしゃい」

その奥から出てきたのが塩野さんだった。

「お久しぶりです」

あたしが頭を下げると奈々も慌てて下げた。

あたし達二人だけが塩野さんと面識がある。

「せっかく来たんだしゆっくりして行ってよ」

塩野さんはあたしの肩を叩くと

「もし良かったら夕食までの時間、この辺りの絶景スポットに案内するよ?」

周りは拍手して喜んだ。

「高校生の反応は素直で面白いね〜」

塩野さんも楽しそうだった。