『命名 美桜』


「出来た・・・かな。」

「おー、さすが特待生!」


わざとらしい

尚哉の褒め言葉に

私は苦笑いをした。


「言い過ぎ!」


立ち上がって

習字道具を片付け始めると

尚哉も手伝ってくれた。


「千春は座っててよ。」

「大丈夫よ。」

「美桜ちゃんのためだよ。」

そう言って

私の肩を優しく降ろした。

言われるまま

私は座ってお腹に手をあてた。