そして、旅立ちの当日。

ほんのわずかな時間、アキ様が隙を見て私に声をかけてくださった。

私にはその言葉だけで十分だった。

これ以上アキ様の荷物になるわけにはいかない。

アキ様を安心させるためには、何らかの成果を速やかに挙げての帰国を改めて誓った。