<4>

そして、あの忌まわしい事件は、事故として処理された。

もともと、カムナキ予備軍の子供たちは隔離された存在ゆえに、騒ぎ立てる人など皆無だった。

何よりも、長老たちの鶴の一声でそう決められたら誰も文句が言えない。

長老たちの中に、アキ様の類まれな才能に畏怖の念を抱き、傾倒するものが増えたことにも由来する。

「これほどの強い力を持ったカムナキは珍しいぞ。これからは、さらにその能力を発揮できるような環境を整えるのじゃ。本命は"アカトキ"じゃぞ」

長老たちは、ひそかにアキ様を恐れつつも厳重な監視下に置くことで団結した。