「プロって…。んなわけないでしょ?!」

「だって兄貴が本気出してるの初めて見た…。」

「え…?」


後ろを振り向く。

弥月は
興味が無いのか
近くを
潜水したりしている。


「あとさ。二人は付き合ってんの?」

「はぁ?違うよ。友達。」

「ふーん…。」


辰巳君は
弥月のほうを
ちらりと見ると、

すぐまた
こちらを見た。


「沙鵺は?兄貴を好きなの?」

「えぇ?!だから違うって!!」

「…。」

「…。」


何なのさ!
この間が嫌だ!


「兄貴さ…。いつもこんな感じなの?」

「え?まぁ、大体こんな感じなんじゃん?」

「…。」

「他に質問は?」


間が嫌だから
先に質問してやった!


「あ…じゃあ…」


まだあるんだ!
はぁ。
めんどくさいなぁ。


「…沙鵺ちゃんは彼氏いるの?」

「へ?いないよ。」

「いないんだ。」

「いないですねぇ。」


そのまま、
妙な表情をして


「分かった。兄貴ー!」


弥月の元に
行っちゃった。


なんだか
意味がわからない。





弥月の弟…



絶対嘘だろ!!





無意識に
辰巳君の後ろ姿に
呟いていた。