「へぇ。沙鵺ちゃんか。何歳?」

「中2。」

「俺の一つ下か!よろしくー。」

「うん。よろしく。」


和やかに
会話している。


気のせい?


んなばかな。


「おい…」

「とりあえず時間無いし、沖に行こーっ!」


俺が沙鵺に
声をかけるのと
同時に、

辰巳が
元気良く提案し、
沙鵺を連れて
海へと繰り出す。


全く…。


まぁいい。


今度
ゆっくり
聞いてみるか…。


ゆっくりと
足を踏み出し、
海へと入っていく。


とりあえず
久々に
弟のサーフィンでも
観賞するかな。


ボードを海に
放り投げ
自由に沖へと
泳いでいく。


気づくと二人は
すでに沖の方で
臨戦態勢に
入っていた。


「兄貴ー!早く来いよ!」

「先にやってろ。俺は見てる。」

「ふーん。分かった。」


この人…。

本当に
弥月の弟?

近くにいて、
こんなに空気が
違う…。


「じゃあ俺先行かせてもらうよ。」

「あ、うん。」


…なんか


性格も
馴れ馴れしいし…。



ザ…



うまい。



さすがに
弥月の弟!!

テクニックが
半端ではない。


やっぱり
サーフィンしてる姿は
似てるかもしれない。




けど、



違う…。






何か

根本的なものが

弥月と違う…。






何だろう…?