よかった…。

弥月が私の事を
どう感じているのか
詳しくは
分からないけど、

賛同してくれた。

私ほど強い
思いじゃないかも
しれないけど、

大切には
思って
くれてるよね?

弥月を
再び見る。


凄く
優しい目で
私を見つめて
くれていた。

嬉しい。

嬉しい。

弥月…!


「じゃ、付き合ってはいないんだ?」


唐突に
質問される。


「う、うん。」


完全に自分の
世界に入っていた。

急な質問に
少し動揺する。


「弥月を好きではないんだ?」

「え?」


どきっとする。

質問してきたのは
正って呼ばれてた人。


「い、いや。なんていうか…。
好きだけど…そういう好きとかじゃなくて…。」

「友達の最上級って事は、そういう好きに近いって事じゃないの?」

「そ、そうゆうのじゃなくて…家族愛の方に近いかな…。」

「じゃあ兄貴みたいに思ってるって事?」

「うー…。それともちょっと…」

「おい!いい加減にしろよ。」


うまいぐあいに
突っ込んでくる
正って人との会話を
弥月が制する。


「悪い。けど、友達の最上級って何?」

「うまく表現できないから、沙鵺も困ってんだろ。」

「付き合ってはいないんだ?」

「だから、違うって!」

「これから先も?」

「無い。」


はっきりと
断言した。


弥月…。

付き合うことは
無いって
断言してた。

私と同じ気持ちで
私を見てくれて
いるのかも知れない。


だとしたら、
凄く嬉しい。


その時、

無意識に

ゆっくりと
うなづいている
自分がいる事に

全く気づいて
いなかった。