俺は真っ赤なサーフボードを持ち
海に走る。

潮の香りを全身に浴びる。

自分にとって
一番幸せな時間だ。

朝日が昇ると同時に
海に飛び込み、
朝日が沈むと同時に
家に帰る。

自分の足で歩けるようになってからは
この海に来ない日は
一度もない。

もう一度
潮の香りを確かめる。
ふと冷えた水の香りがする。


「…降るか。」


そして海に飛び込む。


また一日が始まった。