うわ…。





気付いた時には、
もう、
完全に
見入っていた。



俺の周りに
柔らかい
風が吹いて、

風に
誘われるように
周囲を
ぐるりと見回した、



その時だった。



一つの
小柄なシルエットが
目に入る。


まるで
氷の上を
滑っているかの
ように
波に乗り、

風に舞いあげられた
葉っぱのように
軽く、
そして静かに


…飛んだ。


サーフィンを
していて
俺はあまり
飛ぶ事をしない。

海の波を
感じていたいし、

何より
ボードが重くて、
全然うまく
飛べない。




…あんな風に
サーフィンは
自由に
飛べるものなのか?…




今まで
見てきたものとは
違う。






直感的に
感じた。