でも、言うんだ。

しっかり、きっぱり。

ここで男を見せなくちゃ、ボクは雲母ちゃんの前に男子として。

告白するために立てないよ!!


「なにか言いたいの?」


晃永くんが苛立ったようにボクを睨み。

手の中のチョコで自分自身の肩を叩くように揺する。


「そのチョコにはすっごい気持ちが入ってるんだよ」


ボクはそう言って、今度は沢山のチョコが入っているカバンの中を見せた。


「この中の一つ一つに。

晃永くんのことを好きだっていう女の子たちの気持ちが詰まってるんだよ」


そう言うボクに、晃永くんは「だから?」と答えた。


「だからなに?

オレに全部食べろって?

全部確認しろって?

オレだって貰うか貰わないか権利あってもいいんじゃねぇ?」


なんだ、なんだ、なんだよ、コイツ。

貰うか貰わないかの権利って。

何様なんだ!!